
夜、小説家を目指す恋人・春樹に抱かれ、客には見せない愛しさ極まる表情で、杏子は何度も絶頂を迎える。余韻が冷め、春樹は執筆を始める。ベッドからその姿を幸せそうに見つめる杏子。しかしその翌日の夕方、彼は自殺していた。
悲しみを背負い、杏子は出勤する。指名客・鵜飼に求愛され、やんわり退けると、この仕事を続ける理由を聞かれる。春樹との生活が消えた今、特に働く理由も、辞める理由もなかった。3年通い続ける鵜飼は諦め切れず、映画『プリティ・ウーマン』に自分を例え、「お前の世界を変えてやる」と言う。心が病んでいた彼女は、その言葉に惹かれる。
鵜飼の仕事は謎だったが、危ない稼業だと、夫婦生活する中で理解した。メイド付きの優雅な暮らしに馴染めず、杏子は日毎に憂鬱になる。メイドのミサも元はSMクラブの女王で、鵜飼は彼女を悦楽の道具として置いていた。性の増強剤的な役割として、杏子とミサが目の前で絡み、家畜同然に扱われる事もあった。その行為の延長で、スカトロ・プレイを強いられた杏子は耐えかねて絶叫し、彼とミサをガラスの灰皿で殴打し逃亡した。
春樹との思い出の部屋。そこには、圭介とエリカが住んでいた。圭介は春樹に酷似していた…。