その彼らが、座敷で酒食を楽しみ、大いに盛り上がっているところにいきなり家が開いて、和服をたすきに結んだ後妻の澄江が軽機関銃を持って入ってくる。驚き慌てる一同に向かって、乱射する澄江。
馬鹿げた夢想から現実に戻る澄江。彼女が手に持っていたのは、数年前に撮られた写真だ。その後、左門の伝記を書くためにフリーライターの澄江が雇われ、老年の孤独に長く苦しんできた左門は、自分のしがない一生を熱心に聞いてくれる彼女に惹きつけられる。左門は、改めて平々凡々たる自分の人生に気付かされ、人生の最後を澄江とともに送ることを念願する。