一風呂浴びた早紀は、浴衣姿で旅館の中をうろついていた。彼女は、不倫相手である旅館の若主人・舟橋聖治を探しているのだ。ふたりの関係は、聖治が東京のホテルヘ研修に来ていた頃に始まり、その後、聖治が東京へ出張に来る度に密会を続けてた。しかし、聖治が本格的に旅館を経いでからは東京へ来ることもなくなり、早紀は淋しい想いをしていた。そして今回、遂に彼女は聖治に逢いたいあまり、彼を追ってここまで来てしまったのだ。
早紀の顔を見でビックリする聖治。人目があるからと一室へ連れ込んだ彼は、自分らの関係はもう終わったと説明する。「やっぱり遠距離不倫は無理だよ。それに、俺には旅館の主人としての仕事があるんだ。君も充分に楽しんだんだ、分かってくれよ」そんな聖治をつなぎ止めようと早紀は聖治とセックスするが、聖治の気持ちは変わらなかった。彼は最後に早紀に言う。「だからって、かみさんに密告するようなことはしないでくれよな。不倫のルールだ」
部屋に帰った早紀は、かのりに聖治とのことを聞かれる。だが、早紀の表情は暗い。そこで、かのりは早紀を連れて温泉街へ気晴らしに観光&逆ナンに出かけた。お湯かけ『老舗旅館の仲居たち 不倫混浴風呂』スチール3弁財天やバナナワニ園などを見学した後、ふたりは海岸へ続く遊歩道を通って浜辺へと出る。すると、そこに釣りを楽しんでいるナイスな30代の男・大貰浩一がいた。彼に目をつけたかのりは、彼を逆ナンパ。夜、部屋で一緒に飲もうと約束を取り付けるのであった。
ところで、早紀たちと同じ旅館に小説家の蕗谷春泥が投宿していた。春泥は、元高校の教師であったが、教え子との不倫で教職を追われ、以後、官能小説作家として名を馳せた人物である。しかし、最近は鳴かず飛ばずのスランプ状態。その訳は、肝心のムスコが勃たなくなってしまったからだ。
彼、春泥は女将である舟橋加寿子の挨拶を受ける。有名な作家先生に泊まってもらって、加寿子もいつも以上に丁寧な接客だ。そんな女将に春泥は温泉の効能を聞く。「なんでもこちらのお湯は下半身にいいとか・・・」「ええ、回春に子宝、性に関することなら何にでも利きます。
その時、別の部屋から騒がしい声が聞こえてきた。どこかで宴会をしているらしい。加寿子は騒がしさを謝るが、春泥は「早く回春して、私も芸者でもあげて騒がしくしたいものだ」と言う。
さて、その騒がしい部屋と勿論、早紀たちの部屋であった。浩一を呼んで、鬱憤晴らしの飲めや歌えの大騒ぎHなゲームや罰ゲームで盛り上がり、いつしか3人は3Pへ発展していくのであった。
翌朝、まだ裸のまま眠っているかのりと浩一を残して。早紀は露天風呂に浸かりに行った。混浴のその風呂に入っていると、そこには先客があった。春泥である。春泥は、早紀に声をかける。「昨夜は随分とお楽しみのようでしたな」早紀は春泥に謝るが、その時、彼女は彼が高校時代の恩師で、不倫相手であることに気づく。そう、春泥は早紀と不倫して教職を追われたのだった。「先生、ずっとお会いしたいと思ってました。あの時は、周囲の人たちに無理矢理引き離きれてしまったけれど、今も先生のこと凝つどい慕いしています。それに私、先生の影響で教職の道を選んだんです。先生の不倫は人を成長させる文化だという考え方、感銘を受けました。あれから、私もいろんな男性を愛して、大人の汚さやずるさ、弱さを生徒たちに教えられたらいいと思ってますの」
ひとしきり早紀と会話をした春泥は、急にお湯から出ると、筆を執ることを決心した。役女の不倫体験談を基に小説にするのだ。そして、春泥は加寿子に原稿用紙などを買ってくるように依頼する。加寿子は春泥が執筆することになったのを喜んだ。もし、春泥が文壇に復帰するようなことになれば、旅館のいい宣伝なるかもしれない。「先生、作品が完成したら、是非この旅館を定宿になさって宣伝して下きいませね」
創作活動に久々に燃えた春泥は、同時に男を取り戻す。そんな春泥に女将は体を提供する。「うちのお湯は、本当に下半身に利きますでしょう。ですから、小説の中にも登場させて下さいましね」
一方、その様子を覗き見てしまった早紀は春泥と女将が出来ていると思い込み、身を引くことを決める。「よりを戻したいが、先生の迷惑になってはいけない」そこで、早紀はかのりと浩一と旅行最後の日
『老舗旅館の仲居たち 不倫混浴風呂』スチール4をエンジョイすることにした。一緒に釣りをして、夜はまたまた宴会で盛り上がって…。
翌日、早紀が帰宅の準備をしている.春泥の創作活動の邪魔をしてはいけないと思った彼女は、黙って旅館をチェックアウトしようとしていた。
しかし、春泥は違っていた。早紀がチェックアウトしたと聞いて、慌てて後を追う。
その隙を狙って、完成したばかりの小説を春泥に隠れてこっそり盗み読みした加寿子は篤く。そこに、自分の主人とそっくりな男が登場したからだ。春泥が、旅館の客である早紀をモデルにしていることを知っている加寿子は、それで夫の浮気を知る。「これじゃ宣伝どころか、いい恥さらしじゃない!」激怒した加寿子は、嫉妬に駆られて原稿を破いてしまう。不倫は文化を抹殺することもあるようだ。
露天風呂。早紀が追ってきた春泥と露天風呂で交わっている。温泉の中で盛り上がるふたり。早紀は思う。「不倫はサイコーだわ」