数ヵ月後、美紗子は街でばったり、仲睦まじくデートしているまさみと啓介に出会う。あれから、啓介が心を入れ替え就職。結婚を前提につきあっていると言う。「よかったじゃない」と喜ぶ美紗子に、まさみは「実は私、お祓いをしてもらったんです」と話し始めた。先日、友だちに勧められ、水子供養に尼寺を訪れたまさみは、庵主の浄魂にお祓いをしてもらったのだ。「それから私、嘘みたいに彼との関係がうまくいくようになって。美紗子先生も、一度お祓いしてもらったらどうですか?」
このところ体の調子が悪いのは、もしかしたら水子の霊のせいかもしれない。まさみの話を聞いて、そんなことを思い始めた美紗子は、教えてもらった尼寺を訪ねることにする。尼寺の本堂。庵主・浄魂がご本尊に祈りを捧げ、水子供養は終わった。しかしその後、美紗子は母屋に通される。スピリチュアル・カウンセラーもしている浄魂。そんな彼女は、美紗子に「あなたには、水子の霊ではなく生き霊が憑いている」と言った。生き霊――詳しく見てもらうと、それは明彦の愛人・吉沢貴子の、「明彦を美紗子から奪いたい」と言う強い念だった。今も、ふたりはどこかのラヴホテルで激しく愛し合っているらしい。浄魂には、それが見えてしまうのだ。そこで、美紗子は浄魂にふたりを別れさせて欲しいと懇願した。だが、それには貴子の身につけている物が必要だと言う……。帰宅した美紗子は、何食わぬ顔で明彦の帰りを待った。愛人とセックスして来たことなど、当然おくびにも出さない明彦。美紗子も知らぬふりだ。ふと、明彦のスーツの上着のポケットに、美紗子はイヤリングを見つける。別れ際、貴子が自分の存在を美紗子にアピールしようと入れた物だ。しかし、それは貴子にとって藪蛇だった。翌日、イヤリングを持って再び尼寺を訪れた美紗子は、浄魂にお祓いをしてもらった。果たして、それから貴子と明彦は別れ、明彦は美紗子のもとに帰って来た。久しぶりに夫に抱かれ、美紗子は何度もオルガズムに達することが出来た。数日後、美紗子のクリニックに浄魂が訪ねて来た。このところ、体の調子が悪いので診察して欲しいと言う。さすがの浄魂も、自分の体までは自身でカウンセリング出来ないらしい。検診台の上に寝た浄魂の、ヴァギナの中を覗く美紗子。診断の結果、子宮筋腫であることが分かった。良性の腫瘍の為、特に手術の必要もない。しかし、美紗子には心配なことがあった。浄魂は、ホルモンバランスを崩しているように見えたのだ。出家した身とは言え、浄魂も女。閉経までは、定期的に女性ホルモンを刺激分泌させた方がいいのだ。「今度は、私の専門分野。不謹慎なことを言うようですが……」と、美紗子は前置きして、「この病気には、男性とのセックスをオススメしますわ」と言った。「せっかく、こんなにいい体をお持ちなんですもの。勿体ない」だが、浄魂にはどうしていいか分からない。そこで、美紗子はある提案を持ちかける。別の日。美紗子が、まさみの診察をしている。「おめでとう。妊娠初期のようね」まさみは、啓介の子を妊娠したのだ。「本当ですか? 早く主人に知らせなくちゃ」 欣喜雀躍して帰るまさみ。診療時間が終わった。美紗子がカルテの整理をしていると、そこへ浄魂がやって来た。見つめ合い、微笑むふたり。美紗子の自宅の一室で、美紗子と浄魂がレズっている。互いの性感帯をまさぐり合い、貝合わせするふたり。そこへ、明彦が帰って来た。妻と尼さんの痴態を覗き見て、初めは驚き、やがて劣情して来る明彦。それに気づいた美紗子が、夫を寝室の中に招き入れる。そして、3Pとなった。美紗子のリードの下、久しぶりに男とセックスした浄魂は、狂ったように絶頂に達した。
美紗子「愛人と別れさせて戴いたお礼よ」 浄魂「これからは、お互いに持ちつ持たれつやっていきましょう」 ぐったりした明彦を尻目に、再びレズを始める美紗子と浄魂。ふたりの女の性欲は、朝まで果てることがなかった。