今度の依頼者は、思春期の二人の息子をもつ伊藤貞夫(56)。彼は妻に先立たれて三年がたつ。男三人の暮らしでは亡美代子の位牌も掃除をする事なく、ひどく汚れていた。このままではいかんと、貞夫は家政婦を雇うことにしたのだ。
近所の未亡人かずこは貞夫を狙っている。けちんぼ暮らしで財産を貯め込んでいる貞夫を誘惑し再婚を企んでいる。かずこはどうにか再婚に持ち込もうと、昼間から付近のホテルで貞夫にサービスをする。
夕方、貞夫が家に帰ると美貌の女が働いている。女は愛子。「××から派遣されてきました」と明るく挨拶をする。続いて帰ってきた一男、ヒロシも愛子を見てどぎまぎする。
愛子はとても気が利く女だ。何事も如才なくこなし、家政婦としてはもちろん、その成熟した美貌は女としても最高だ。男やもめの伊藤家に花が咲いたようになる。
早速、長男の一男はプレイボーイを気取り、愛子にモーションをかける。だが巧みにあしらわれ敗退。
次は父が挑戦。貞夫も負けてはいない。「美代子、すまん」と前妻の位牌を伏せると愛子をなにげに誘ってみる。だがこれも簡単にあしらわれた…。
そんな二人のやり取りを見ていて悶々とする弟のヒロシ。「僕だって愛子さんが好きだ」と、なにかしたいと思うがいかんせん経験不足でどうしたらいいかわからない。ヒロシは学生、まだ童貞だった。
そんなある日、近所の未亡人かずこがヒロシを誘ってきた。
なかなか結婚話に行き着かない貞夫に焦れて、今度は息子を誘惑する作戦に出たのだ。「手ほどきしてあげるわよ」近所のホテルでヒロシを可愛がるかずこ。しかし、愛子の事が頭から離れないヒロシは寸前で勃起不全…。僕はやっぱり愛子さんが好きだと思うヒロシ。
だがヒロシは愛子に対し何も出来ない。愛子のエプロンに花を一輪入れてみるが、失敗に終わる。バラの花を選んだのがまずかったのか、愛子は枝を握って手に怪我をしてしまった。ヒロシは貞夫と一男に責められる。だが、ヒロシの気持ちを察した愛子がかばってくれる。
一方でなかなか自分になびいてこない愛子に焦れる一男。憂さ晴らしに部屋にセックスフレンドのひとみとゆかりを呼んで遊ぶ。学校から帰ってきたヒロシは兄の乱交を見せつけられた。どうしたらいいかわからないヒロシは、自室にこもりインターネットのエロサイトを見る。しかも、裸の女に愛子の顔を合成してオナニーをする。だがそれを愛子に見られてしまった。「いったいなんてことを」「好きだ、好きなんだよお!」必死に愛子に思いを打ち明けるが、いかんせんばつが悪い。ヒロシの思いもむなしく嫌われる。
そして、けちん坊の貞夫は美貌の愛子を手に入れるためについに決断。財産分与をもちかけ愛子をモノにしようとする。金額を提示され戸惑う愛子。「私はそんなつもりでは」「幸せになろう愛子さん」愛子と貞夫のそんなやりとりを覗くヒロシ。「僕の事は拒否してオヤジの金には目がくらむのかい」 「そんな…!」
ヒロシは夢を見る。プレイボーイの兄、一男が愛子を犯すのを。父貞夫が札束で愛子を叩き蹂躙するのを。夢とはいえ、もう耐えられない!思い込みの激しいヒロシはいつしか愛子を責めるようになる。「あんたはこの家の財産を狙って入り込んだ悪女だ」「どうしてそんな事を言うの」「夢で見た」と、言われて吹き出す愛子。「私は一生懸命家政婦をやっているだけ。いったいどうすればわかってくれるの」その言葉に対しヒロシはこう答えた。「裸を、見せてくれよ」一度だけ、という約束で、絶対に触らないという約束で、愛子はヒロシに裸を見せた。だが目を閉じた時に写真に撮られた。「流してやる!この写真をインターネットに流してやる」ヒロシは愛子を脅迫する。不器用な童貞の必死の行動だった。それからヒロシは愛子にパンティをはかないで仕事をするように命じる。いやらしい服を着てくるように命じる。父や兄を挑発するように命じる。童貞が次々に仕掛けるセクハラに応えなくてはならない愛子。
ある日、愛子を酔わせたヒロシは愛子をホテルに連れ込む。いよいよこの童貞に抱かれなくてはいけないのかと、愛子は観念をする。だが意気地なしのヒロシは兄の女であるゆかりを呼んだ。「レズを見せてくれよ」愛子は、仕方なくヒロシに見られながらゆかりと絡む。最初はいやいやだった。だがしだいに燃えてくる。
そして、ついに愛子は伊藤家を去ることを決意し荷物をまとめる。
貞夫は今日こそ婚姻届を、と思うが未亡人かずこの引き留めにあって家に帰れない。
愛子は貞夫と一男には会わずに家を出ようとする。しかし、それを引き留めるヒロシは、泣きながら訴える。「許してくれ、許してくれ!」
ヒロシの涙を見た愛子はイタズラを思いつく。ヒロシに自分の服を着せる。女装させる。そうして愛撫する。「あなたは悪い子。ヘンタイ童貞。だからヘンタイの初体験をさせて、私なしではいられない男にしてあげるわ」「や、やめてくれえ!」愛子の愛撫に悶えるヒロシ。「さあ来るのよ!」愛子の叱咤に、男として目覚めるヒロシ。愛子を抱く。
数週間後。めでたく貞夫は愛子の承諾を得て結婚することになった。愛子は一男とヒロシの義母となる。
だが今後もヒロシとの関係は続くのだろう…。