それもそのはず。なんと真帆は浮気を楽しんでいた。真帆の浮気相手は高校から親友成美。「忙しいと」浮気の理由をつけては帰らない夫のおかげで、成美とは関係を続けているのだ。お互いに結婚して家庭を持ったのはいいが、夫に対する不満の解消と、あのときに覚えたレズが忘れられないでいた。
朝、道彦が着替えの為に帰宅した。大事な用事があるから着替えに帰った。と言う本当の理由は愛人小枝子との記念日のためだ。勘違いした真帆は、道彦が自分達の結婚記念日を覚えていてくれたのだと素直に喜ぶ。
母の形見の着物に身を包んだ真帆は、道彦の帰りを待つ。しかし、道彦は一向に帰らない。
その頃、道彦は小枝子と楽しんでいた。突然、結婚記念日を思い出した道彦はあわてて帰宅する。が、時すでに遅し。真帆はカンカンに怒っていた。道彦が気を利かせて持って帰ったプレゼントを渡すと、怒っていた真帆の顔は緩み、二人はそのままベットへとなだれ込む。久しぶりに夫との関係で絶頂に達しようとした瞬間。道彦が自分以外の女の名前を叫ぶ。「小枝子~!」道彦の下で唖然とする真感ずいていたものの、ここまでハッキリとされると真帆はいてもたってもいられなくなった。
こんなとき真帆は成美に慰めてもらう。いつもなら「グーたら亭主と離婚する」と成美が真帆に慰められていたのだが、今回は形勢逆転。親友の大ピンチに成美は真帆を慰めた。やっぱり、女同士が一番と、しみじみ感じる二人だった。ついに、真帆と成美は駆け落ちを決意する。
真帆が道彦に離婚届を渡すと素直に半を押した。実は、彼は、間もなく真帆の父の会社が財産すると言った。このところ、残業が続いていたのも、会社を建て直そうとしていたからなのだ。「なんとか、君には財産が残るようにした」そして、道彦は真帆に離婚してくれるよう頭を下げた。
そんなこととは露ほども知らす、自分はいったい何をしていたのか…。唖然とする真帆であった。
それから数週間後。道彦と別れ独りになった真帆は、成美に会いに行く。ドアを開けると成美と弘のあえぎ声が聞こえてきた。話を聞くと、弘が小説で大賞を受賞し、これでやっと自分の事を楽にさせられる。と、大喜びをして抱きついてきたので、離婚届を渡せなくなってしまったということだ。成美が作家大先生の奥様になったのだ。
たとえ何があっても二人の関係は変わらない。二人の立場は変わったものの、今や、世間体も夫への気遣いもなくなった真帆はは、自分の性癖に正面から向き合うことが出来た。
そして、(実は高校時代から真帆のことをひそかに愛していた)成美(彼女も本質はレズだったのだ!)と、愛のある交わりで何度も果てているのであった。