ある日、三味線の稽古に来ていた郁夫が久江に結婚を申し込む。美弥子は賛成するが、寛一は郁夫を認めなかった。その夜、薄暗い倉の中で久江と郁夫は愛し合うが、久江は寛一に認めてもらうまでと、最後まではさせなかった。美弥子は寛一に二人の結婚を認めるよう説得するが、頑固な郁夫は聞き入れなかった。
数日後、美弥子の入浴中に、天狗のお面を被った男が侵入し彼女を犯した。事後、面をとった男はなんと寛一だった。寛一は「俺はお前のとりこだ」と愛を告げ美弥子を抱きしめた。
そんなある日、居酒屋で呑んだくれていた郁夫に葉子が声を掛けた。勢いに任せて葉子を抱くが、最中彼は美弥子の名を呼び続けた。寛一に結婚を認められず苦しむ久江は病に倒れ…。