痴漢電車 熟女・感度くらべ

  • 2019/12/03
出演者:
秋元志乃
林由美香
佐々木基子
監督:
松岡誠
上映期間:
2019/12/07 - 2019/12/13
上映時刻:
11:00~
ジャンル:
シアター:
満員電車に乗っている雪子の表情が喘ぎ、抑えた声が漏れる。彼女の股間には無線でスイッチの入るバイブが挿入されているのだ。近くで彼女の反応を観察しながら、目をギラつかせ、無線を操作しているのは篠塚助教授。雪子は彼のゼミに参加する学生でもあった。
 電車の中で、雪子の挙動を密かに注目している男がいた。公務員の小沢。彼の上着の衿には極小のマイクが仕掛けられ、目の前の女子高生、満ちるの漏らす声を収録している。彼が装着したヘッドフォンステレオには、音楽ではなく、録音している声が流れていた。小沢もまた痴漢だったが、とりわけ痴漢される女の声に執着を持つマニアだった。
 雪子の忍んだ喘ぎ声に反応した小沢は、彼女を注意深く観察するが、痴漢されている様子もない。満ちるを離れ、雪子の背後に密着した小沢が、彼女の股間に手を差し伸べていくと、振動が伝わってくる!はっとする間もなく、二人の間に男(篠塚)が割り込み、電車はホームに滑り込んで雪子たちは降りて行った。慌てて後を追う小沢。
 大学の研究室で、篠塚が雪子をもて遊ぶ。薄汚い痴漢野郎に、股間に手を突っ込まれて感じたんだろう?アクシデントを楽しみながら雪子を責める篠塚。雪子はやめてほしいと懇願するだけで、一方的にされるがままだ。しかし、窓の外から中の様子を盗聴しようと試みる男がいた。もちろん小沢だ。
 役所に遅刻した小沢が、焦ってやってくる。同僚で、彼に好意を持っている佐々木華子が声をかけると、寝坊したと苦笑する小沢。彼は可もなければ不可もない、典型的な公務員と目されていた。
 悲しげな表情の雪子が、大学から帰ってくる。女子大生には不似合いな豪華マンションだ。その後を、そっとついてきた小沢。役所の仕事にかこつけて大学に戻り、雪子の帰りを待っていたのだ。雪子の部屋を確認すると、帰っていく。
 オーディオ装置に囲まれた自分の部屋に戻ると、朝の電車で収録した雪子の喘ぎ声を再生し、分析する小沢。なぜ、ここまで彼女の声に惹かれるのか?雪子の喘ぎ声は、男の生理に浸透し、揺さぶり、エクスタシーへと導く、小沢がこれまで求め続けたパーフェクトの喘ぎ声なのだ。助教授に責めたてられ、辛そうな雪子への思いが募る小沢。
 一方、雪子の部屋では、雪子が美輪の顔の上にむき出しの股間を押しっけ、なぶっていた。小心翼翼のコンビニ店主のように見えながら、実はしぶといスケベ男の美鈴は、雪子のスポンサーの一人だ。篠塚の前では、控えめで受け身の雪子だが、美輪に対しては大胆不敵な女王様のように振る舞っている。
 朝の電車。また篠嫁が無線のバイブで雪子をいたぶっている。そばに変装した小沢もいるが、今日は手を出さない。篠塚が雪子に密着すると、愛液にまみれた股間をいじくり、バイブをグリグリ使う。それを密かにしっかりと小型のビデオカメラとマイクで盗撮する小沢。
 大学の実験室では白衣を着た葉子が、机に向って書き物をしている。そこには2つの小包がおかれていた。公務員の立場を利用して、住所や家族構成は簡単に割り出せる。小沢は篠塚が学生の雪子をセクハラし、電車の痴漢プレイを強要している盗撮テープのコピーを教授に送りつけたのだ。
 葉子とのプレイ中に、テープを再生した篠塚はあわてて雪子に電話する。おかしなことが起きていないか心配したのだが、彼女の答には仰天した。その男が今、彼女の部屋にきていると言うのだ。そして、公にされたくなかったら原テープを五百万円で買い取ってほしいと言う。頭を殴られたような衝撃の篠塚だが、心配しないでいいという雪子の返事をいいことに電話を切って震える。
 しかし、助教授のセクハラを撃退してあげると言って乗り込んできた小沢もまた拍子抜けしていた。篠塚との関係はセクハラでも何でもなく、お金をもらっている愛人関係だと、雪子は言うのだ。あんなに悲しげに止めてほしいと懇願していたではないかと言う小沢だが、雪子は笑って、あれが先生の一番興奮するパターンなのよ、あなたはどうしてもらいたい?と薄く笑う雪子。その酷薄な笑みにぞっとした小沢は、思わず雪子の部屋を飛び出す。
 オーディオ機器に囲まれ、雪子の喘ぎを再生しながら、呆然とする小沢。盗聴、盗撮にはプロ顔負けのテクニックを持つ小沢だが、人間観察はお粗末なものだった。あなたはどうしたい?という雪子の声と謎の微笑がリフレインして、小沢は生まれて初めて、人間とは何か、いかに生きるべきか、という疑問にブチ当たる。雪子の部屋を飛び出すとき、盗聴器をとっさに仕掛けてきたのはマニアの習性だが、それを実際に聞くのは恐かった。
 役所でもボンヤリしている小沢に、華子がなにか心配ごとでもあるのかと聞く。ふと気づいたように、今夜つきあってもらえないと答える小沢。期待に膨らむ華子だが、それはデートの誘いではなかった。華子を車に乗せ、雪子のマンションの近くに停車した小沢は、盗聴装置のスイッチを入れる。聞こえてきたのは、美鈴を相手にしたすさまじいSMプレイの模様だった。それでも、雪子の声は限りなくセクシーであり、小沢は悲しみのうちにも固く勃起していた。
 この女を小沢は愛しているのだと察した華子は、小沢を抱きしめる。こんな誰とでもセックスするような女は愛される資格はないわ、あたしこそ、あなたをずっと愛してきたのよ。だから、こんな恥ずかしいこともできる、と言ってフェラチオし、カーセックスになる。
 雪子の部屋では、美輪と雪子のボルテージが上がっていた。小沢が仕掛けた盗聴器は、雪子のそばにある。小沢がこれを聞いているのは、承知の上なのだ。盗聴されていることによって、興奮がかき立てられる雪子。プレイに拍車がかかる。
 一方、車の中では雪子の声がオーバーラップし、混乱のうちにクライマックスに達する小沢。
 再び、朝の電車。虚脱した表情の小沢が乗っていると雪子が笑みを浮かべて近づいてくる。可愛い雪子なのに、小沢は蛇ににらまれた蛙のようだ。いたずらっぽく笑った雪子は、小沢に封筒に入った札束を渡す。篠塚の五百万の半額で、後の半分はスポンサーを失った補償として雪子が取ったと言う。そして、雪子の悪魔のささやきがまた聞こえてくる。「あなたはどうしたいの?何をしてもいいわよ」思考能力を失ったように、雪子に密着し、痴漢行為を始める小沢。
 遠くから二人を見つめながら、嫉妬に震え、女子高生を触っている篠塚がいた。雪子と満ちるの喘ぎが、満員電車に充満していく。