成熟尼寺 夜這いレイプ

  • 2019/09/28
出演者:
鈴木まひろ
酒井あずさ
山口玲子
監督:
新田栄
上映期間:
2019/10/05 - 2019/10/11
上映時刻:
11:00~
ジャンル:
シアター:
尼僧・浄安が、本堂で読経している。彼女が庵主を務める愛徳院は、山間の町にあった。そして、その町にはある奇祭があった…。
 囲炉裏端の居酒屋。町の青年・翼が、酒を飲みながら、ひとりの男(実は照輝)の話に耳を傾けている。翼は、明日には一旗揚げる為に東京へ出ようと思っていたが、ついその男の話に引き込まれていた。
 その話とは…その町の山の尼寺・愛徳院の尼僧が、年に一度、町に降りて来て、年男〈としおとこ〉に逆夜這いをかけると言うものだった。だが、夜這いをかけられ、尼僧を法悦の境地に導いてやることの出来た男は、その年一年の無病息災ばかりでなく、ありとあらゆる運まで授かるらしい。そして、その奇祭《卍祭》が行われるのが、明日の夜であるのだ。
 愛徳院の尼僧なら、翼も今朝その姿を見た。清楚で、出家しているにも関わらずどこか艶っぽさも感じた。しかし、そのような奇祭のことは聞いたことが無く、翼には信じられなかった。
 卍祭の話は、嘘ではなかった。同じ頃、伸彦の家では妻の鈴子が精力のつく食べ物を伸彦に食べさせようとしていた。伸彦は今年、年男なのだ。「あなた、明日はなんとしても浄安様に来ていただいて、無病息災と金運を授けて戴かなきゃだわ!」鼻息も荒い妻に、しかし伸彦は自分のセックス・テクの無さを自覚しているだけに、返事のしようもない。だがそのうち、食事が効いてきたのか、伸彦はムラムラと欲情してきて…明日の予行演習とばかり、鈴子を抱くのであった。
 随分と酒の入った翼と男。しかし、翼はまだ男の話が信用ならない。すると、男が「実は…」と切り出した。「実は、昨年の卍祭で浄安に逆夜這いをかけられたのは、私なんだ」そして男は、「例え夜這いをかけられても他言してはならない掟なのだが」と前置きして、昨年のことを翼に語って聞かせてやった。
 昨年の卍祭の夜である。年男のいる家の玄関先には、目印の行燈が掲げられている。暫くすると、暗い道の向こうから提灯の明かりがユラユラと見え始めた。やがて、その提灯はある一件の家の中へと消えて行った。
 寝床に寝ている男。そこへ、浄安の姿が現れる。気配に気づき、起き上がった男は、暗がりの中、浄安の法衣をまさぐり始め…ふたりの激しい交わりが展開するのであった。
 翼に話し終えた男。翼も、体験者を前に信じない訳にはいかなかった。「なあ、青年。明日、東京へ行くのもいいが、年男ならその祭に参加してみたらどうだ?上京するのは、それからでも遅くあるまい」考え込む翼であった。
 一方、ひそかに翼に思いを寄せるあずみは、卍祭りのことを知りたくて、浄安を訪ねていた。そんなあずみに、浄安は祭の起源を話し始める。そもそも卍祭は、昭和の初め頃、当時の庵主・浄然と村の青年・威との道ならぬ恋が発端だったと伝えられている。人目を避け、逢頼を重ね合わせていたふたり。そんな二人を、世間が許すはずがなかった。威を庵主様が、たぶらかしたとして、村人からひどい仕打ちを受けた。そして、庵主様は大樹の下、失意の後にこの世を去られたのだ。ところが、庵主様が他界して数日後、村に疫病が流行り、村人の半数が亡くなった。でも、威だけは、その災から免れた。村人は、庵主様が、威の命を助けたと噂した。そして、大樹の下に、庵主様を奉ったのだ。以来、村の男の守り神として愛徳院の尼僧は崇め奉られ、卍祭が生まれたと言う。
 翌日である。翼は上京を一日延ばした。町をブラブラしていると、浄安が歩いているのが見えた。美しかった。「あんな人としてみたい」
 とその時、彼の前に幼なじみのあずみが現れる。「翼くん、東京へ行ったんじゃなかったの?」「ああ、一日延ばしたんだ。俺、年男だろ。だから…」「じゃあ、卍祭に参加するのね…」あずみは、ニコニコと語る翼の横顔をジッと見つめた。
 夜である。家々の明かりが消え、その代わり、玄関先に行燈が吊された。
 伸彦の家も準備万端整った。
 翼も早々に布団に入る。
 やがて、山道をユラユラと提灯の明かりが降りて来るのが見え始めた…。
 翼の家に忍び寄るひとつの影。影はやがて、翼の寝ている和室へと入って行く。そして、翼の寝ている布団を捲り上げると、パジャマの上から股間をまさぐり始めた。翼に緊張が走る。暫くすると、浄安と思しきその女性は翼の勃起したそれをロにふくんだ。もう我慢がならなかった。翼はガバと起き上がり、電気を点けた。すると、そこにいたのは…なんとあずみだった。ずっと翼に片想いしていた彼女は、今宵こそその想いを遂げるラスト・チャンスと夜這いをかけたのだった。「ずっと好きだったの。東京へ行かないで!」そんなあずみの気持ちを知った翼は、彼女を優しく抱いた…。
 翌朝。伸彦の家である。寝乱れた布団に横たわっているのは、伸彦と鈴子であった。予行演習しているうちに、倦怠期を迎えていた夫婦の仲を取り戻したふたりは、祭に参加するのを止めて、夫婦でまぐわっていたのだ。
 では昨夜、浄安はどの家に夜這いをかけたのか??
 実は、卍祭は冷めた夫婦仲を取り戻させたり、女から男への告白を促す偽の祭だったのだ。なるほど、この町の離婚率が低いのも、過疎化がそれほど深刻でないのも、そのお陰だった。
 愛徳院である。読経している浄安。そこへ、男(照輝)がやって来る。「浄安よ、今年の卍祭も成功だったようだ」 「それはようございました」ニッコリ微笑んだ浄安は、男を母屋へ導いた。
 浄安の袈裟の中へ手を差し入れ、体をまさぐっている男…のカツラがズレ落ちた。男は本山の坊主・照輝。一年に一度、彼は愛徳院にやって来て浄安の体を慰めていた。実は、これが本当の(尼僧が一日だけ俗世に戻れる)卍祭なのだ!やがて、全裸になったふたりは交わり合い、絡み合い、のぼりつめていくのであった…。