「面接に来た娘を犯すという設定だ。女には電話で伝えてあるから……」
「レイプ?倉持さん勘弁してくださいよ」
何度もゴネてみたが、結局、四郎は倉持に強引に押し切られてしまった。
約束の時間になって女・マリが現れた。確かめもせずに突然襲いかかる四郎。驚いたマリは激しく抵抗する。
「レイプはイヤだ」といっていた四郎だったが、マリの引き裂かれた服からのぞく乳房と太腿を見ていると、思わず欲情してくる。自分でも人が変わったように乱暴に犯していった。
泣き伏しているマリから話を聞いて呆然とする倉持と四郎。このレイプは人違いであった。どうやらマリは上の階と倉持の事務所を間違えたらしい。四郎はただオロオロしていた。倉持は金で精算しようとするが、マリは納得しない。そのまま喧嘩別れになった。四郎は急いでマリの後を追った。
むしゃくしゃしていた倉持はみゆきの部屋にいく。ふたりは獣のようなSEXを始めた。ふたりのSEXが変わっているのは、みゆきは縛られていないと感じない。後ろ手を縛られ、転がされ、自由がなければないほど、みゆきは燃え上がった。この癖は以前囲われていた男の趣味だった。その男・中島を憎んでいたが、体はすっかり慣らされていた。
その後三日問マリに四郎は詫び続けた。そんな四郎の努力もむなしく、とうとうマリは田舎に帰ると言いだした。もちろん四郎たちを許してのことではない。引き止めることもできず、マリの荷物を持って駅に向かった。
マリがいなくなって、四郎は恋心に気付いた。一度だけ抱いたマリのぬくもりを胸に、寂しさを他の女でまぎらわせた。ヘルスの女・リカを呼んで、あの日のようにレイプごっこをする。乱暴に服をはがし、押し倒してのしかかった。リカはいろいろなテクニックを披露してくれたが、四郎はただむなしさだけが残った。
数日後、思いがけずにマリが倉持の事務所にやって来た。家出してきたという。自分の思いが届いたと喜ぶ四郎。ところが、マリは密かに倉持にひかれていた。どこにでもいそうなよれよれのオジンなんだけれど、不思議な魅力を感じでいたマリ。女は思い込むと、大胆になれる。家出の原因は倉持だった。
みゆきもそんな倉持に惚れている女。そんなみゆきの部屋にマリは居候することになった。
ある日、みゆきと倉持の異常なSEXを目撃してしまったマリは、ショックを受ける。みゆきと倉持の関係を知っていたこととはいえ、目の前で見ると衝撃は大きい。マリに気付いた倉持がマリを捜しに来た。倉持の顔を見るとせつない思いが一気に溢れ出てしまった。マリは倉持に抱きつき、自分からキスをした。それを見ていた四郎は、倉持に嫉妬し殴りかかる。けれども逆にやられてしまった。その日から四郎はマリの前には二度と姿を見せなかった。
そんなマリを狙っている男がいた。その男・中島は昔みゆきを因っていた。みゆきが倉持に奪われたと思い込んでいた。最近、倉持の事務所にマリが出入りしていることを知って、復讐を思いたった。マリがひとりでいる所を拉致する。
「かわいい娘じゃないか、何で、お前はそんなにもてるんだ」
中島からの電話が入った。マリの悲鳴が受話器から流れてくる。苛立った倉持は、慌てて出て行った。
半裸にされたマリが後ろ手に縛られ、中島のナイフでいたぶられている。ブラジャー、パンティが切り裂かれていく。倉持のことを口汚くののしりながら、激していく中島はマリを殴りつける。異常性欲者の中島は、マリの悲鳴に興奮して犯していく。その時、中島の背後に近付いていく者がいる。みゆきが怒りを込めて丸太棒を振り上げる。うなり声をあげて中島が倒れた。
そのころ倉持は酔いつぶれている四郎を連れて、中島の所へ殴り込みに行く。みゆきがマリを助けだしたことも知らずに。
そして二人は中島の配下のチンピラにコテンパンにやられてしまった。四郎は愛するマリのため、倉持はみゆきのため。結果は惨敗であったが、なぜか心は晴れ晴れしていた。
マリは自分のために傷ついた四郎を見て、心が熱くなる。思わず四郎を抱きしめた。
「俺じゃないだろう」
マリは答える変わりに四郎の傷に舌を這わした。レイプの傷がいえ、今度は四郎の傷を直す番だ。
傷つきあったふたりは、心から結ばれていった。