そんなある日、美里達の航空会社の主任客室乗務員の遠山雅(31)から各社でマニアによる被害が起こっていることが知らされ以後の戸締まりと警備の強化を通達されるが、雅から教えられた「ある噂」の方に美里も香里も耳を奪われる。それは、大手航空会社が「サービス強化、営業成績向上」のために他社の№1スチュワーデスをヘッドハンティングしているらしいと言うものだった。
香里は先手必勝と何と早見を呼びだし美里との交際をばらすと脅かし「ヘッドハンティング」のことなど知らないと唖然する早見を有無を言わさず誘惑し早見の肉体を奪う。
だが、美里も早速行動を起こしチーフパーサーのと徳田俊幸(34)を訪ねていた。
さりげなく真偽を問う美里にどちらを推薦するか迷っていると言うのだ。美里は内定を交換条件に体を開いてしまう。
お互いに疑心暗鬼の中その時が来るのを待つ二人。
客室の一人からさりげなく声をかけられた美里は、ヘッドハンターだと直感し、普段以上のサービスを心がける。笠井祐二(37)と名乗るその男は、言葉の端はしに大手航空会社の人間であることをちらつかせ、言葉巧みに卑猥なサービスを要求する。
その夜、浮かれた美里は香里に卑猥行為を除いてヘッドハンターとの遭遇を自慢そうに聞かせ、やっぱ私が№1でしょ!と微笑む。
ところが翌日、すっかり落ち込む香里が乗る飛行機に笠井が乗り込んでいる。チャンスとばかりにどちらがふさわしいかくらべて欲しいと要求する。意外な展開に、困惑しながらも好色な笑いを浮かべその要求に応えていく笠井。
フライト前の更衣室。二人がヘッドハンターの話をしているところに雅が顔を出す。
突然笑いながら、あの話は全て嘘で客室乗務員の引き締めを計る為に、作り話でサービスの向上を狙ったというのだ。
狐につままれた顔でフライトへ向かう制服姿の二人。子供だましいの嘘に浮かれ、その上正体も分からぬ男に弄ばれたことに恥じ入る。その横を早見に首根っこを掴まれながら力なくうなだれて歩いてくる笠井の姿。「知り合い」と問いかける早見に首を振る二人。早見は、笠井の正体がスチュワーデスマニアの更衣室荒らしで、自分を大手航空会社のヘッドハンターと偽り、機内で客室乗務員に声を掛けていたところを不審に思い取り押さえたと告げ「そんな子供騙しいの嘘に引っかかる客室乗務員はいないよな」と言葉を残し笠井を引きずっていく。ごまかすようにその場から歩き出す美里と香里。「勝負はこれから!」と、二人を乗せた飛行機がゆっくりと飛び立っていく。