容里枝の罪は、『結婚詐欺」けれども騙されたのは容里枝。騙したのは容里枝の元夫とあの女…。
女に訪れるちょっとした罠。どこにでも転がっている危険の中に、平凡な人妻だった容里枝は、引き摺りこまれてしまった。
容里枝は街で偶然高校時代の先輩・冴子に出会った。とりとめのない世間話や昔の思い出話に花が咲いた。平凡な人妻・容里枝は、独身でいるキャリアウーマン風の冴子がうらやましく思えた。思わずマンネリになってしまった夫婦生活の愚痴をこぽした。「少しだけ刺激をあげてもいいわよ」と微笑んで、冴子は容里枝を男の待っているホテルへ連れて行った。容里枝を部屋の隅に隠し、男を招き入れた冴子は、容里技の目の前で男から五百万を騙し取り、その報酬に冴子は男に肉体を差し出す。冴子は、容里枝が部屋の中にいることを意識して、激しいSEXを見せつける。容里枝と夫とのSEXでは考えられないような冴子のテクニックに興奮した容里枝は、指で秘部をまさぐってしまった。
その夜、容里枝は夫の悟をSEXに誘ってみたが、いつものように背を向けられてしまった。こうなってからもう何年経つだろうか。容里枝は火照った体をもてあましながら長い夜を過ごした。 数日後、容里枝は冴子の誘いを再び受けた。「今日も少し刺激してあげる」と言って、喫茶店に連れていかれた。そこには真面目そうなサラリーマン・立川が待っていた。冴子は立川のお見合い相手に容里枝を紹介した。立川が容里枝のことを気に入ったことを確認した冴子は、したたかな嘘を話し出した。
「容里枝のお兄さんが交通事故で入院しちゃって、容里枝、とっても苦労してるの。入院費がかさんじゃってねぇ」
何度も結婚詐欺を重ねていた冴子は、容里枝が聞いていても驚くような嘘を並べ立てた。すっかりその気にさせられた立川は、この次会う時に必ずお金を用意すると言って帰って行った。
その晩、容里枝の家に泊まりに来た冴子は、夫婦のSEXを覗き見て、後でSEXの指南をしてあげると約束した。
容里枝は悟に冴子を紹介する。冴子の結婚詐欺の話術にはまった悟は、冴子のことが気に入った様子だった。
「いいなあ。優しい旦那に大きなマンション。ねえ、容里枝、一ヶ月くらい生活入れ替わってみない?」
そんな冴子の言葉に乗り気な悟だった。
その夜、悟の方から容里枝を求めてきた。冴子がどこからか覗いていると思うと、容里枝は異常な興奮を感じた。
そんな容里枝に応えるように、悟は今までにしたことのないような体位で容里枝を狂わせた。
翌朝、悟を二人で見送った後、冴子は執拗に悟の妻になりたいと言い出した。そんな冴子に不快感を覚える容里枝。
立川と会う日がやって来た。待ち合わせのホテルにやって来た容里枝は、「結婚詐欺をやめたい」と冴子に言った。
けれども冴子は、そんな容里枝を追い込むように脅した。 「きっちれ立川を騙すのよ。そしたら、悟さんに容里枝が結婚詐欺をしたことを黙ってて上げる」
冴子は結婚詐欺のテクニックを容里枝に教え込んだ。
立川がやって来ると冴子は物陰に隠れた。容里枝はもう逃げることが出来なかった。「これ一回で終わりにしよう」と言い聞かせ、冴子に言われた通りお金を受けとった容里枝は、洋服を脱ぎ始めた。始めは立川も戸惑っていた。
「私、あなたがしてくれた行為がとてもうれしくて…」
容里枝の言葉に感激した立川は、容里枝を抱いていく。
冴子は容里枝と立川のSEXを写真に収めていた。
数日後、悟の会社にこのSEX写真が届いた。容里枝は、一言も弁解することも出来ずに離縁された。
そして追い討ちをかけるように、容里枝は立川から結婚詐欺で告訴された。
刑務所の独房で女看守に体を弄ばれながら、過ぎし日の幸せだった自分を思い出している。
今、容里技がいたその場所を冴子が占領している。すべて、容里枝を追い出すために冴子と悟が仕組んだ罠だった。