出演者:
監督:
北沢幸雄
上映期間:
2019/02/23 - 2019/03/01
上映時刻:
ジャンル:
シアター:
芝草美津子はその町では資産家で土地持ちの夫、敏夫の嫁になって一年あまりがすぎようとしていた。
美津子の友達からは玉の輿に乗ったとうらやましがられ、彼女自身も結婚と恋愛は別と考えていたから、まじめ一方で面白味に欠ける男でも我慢して結婚生活を続けようと考えていた。
ところが半年ほど結婚生活を送ってその退屈さがどうにも我慢ができなくなってきた。勤め先の営林署と自宅を往復するだけの夫。家に帰ってくれば酒も呑まずに食事をして10時には床についてしまう夫。
欲求不満の最大の原因は、そんなまじめ亭主のセックスだった。セックス好きの美津子は毎日でも欲しい方なのだが、夫は至って淡泊な方で、新婚当初から週に一回、ややもすると一月に数回になることもあった。
結婚から半年経って、美津子は結婚前に働いていたスナックのホステスにアルバイトで戻ることになる。他人に指図することのできない気弱な夫はこのときも不満一つ云っていない。このことが後に重大な悲劇をもたらすことになろうとは、そのときは考えもしなかったのだ。
ホステスに戻った美津子は俄然生き生きとなった。生来水商売が向いている女なのかもしれない。
夫との11時には家に戻るという約束も次第に守られなくなり、酔って午前様で帰る夜も多くなってきた。
スナックのママ、酒田晴美は、そんな美津子をせっかく結婚できたのにとたしなめるのだが、美津子は相手にしない。
もっとも晴美は金のある客となら誰とでも寝るような女で、客あしらいの上手な美津子を本気で辞めさせたりはしない。むしろうまく使おうと考えていた。
美津子がスナックの常連の小西健三と親しくしている。肉体労働者の彼はいかにもセックスが凄そうだ。ただならぬ関係になりかねないと察した古株の順子は、晴美に対し自分の男を寝取られてはならないと、美津子に冷たく当たるのだった。しかし、強いのは美津子の方である。
健三と美津子が関係を持つのはそう時間がかからなかった。
健三のセックスは美津子が考えていたとおり、すばらしいものだった。美津子はすっかり小西に入れあげた。そして健三もまた、美津子のようなあけすけで激しい女は初めてだったから、人妻と知りながらも夢中になり、自分だけの女にしたいと思うようになった。
一方、美津子と敏夫の間は日々冷め切っていった。
ある夜、いつものように激しいセックスの後、美津子は健三に夫殺しを持ちかけた。美津子は、あんただけの女になりたい、それにうまくいけば夫の財産と、掛けている生命保険金5千万も手に入る、と健三をたきつけた。
あっさり引き受けた健三は、兄の俊次にも手伝わせることにした。俊次はそのとき、経営していた会社がうまくいかず、借金で首が回らなくなっていたのだ。山分けで2千5百万、俊次も簡単に引き受けた。
数日後、兄弟は美津子の家を訪ね、敏夫に、山林がむやみに伐採されているから一緒に見に行って欲しいと誘い出した。
健三が運転する小型トラックの後部座席に敏夫と俊次が乗り込み、三人は山へ向かった。人気のないところへさしかかったところで、俊次が隠し持っていた石で敏夫に
殴りかかった。ぐったりとした敏夫を、二人は交通事故に見せかけて捨てるつもりでいたのだが、適当な揚所が見つからず、いったん美津子の待つ家に戻った。
二人を出迎えた美津子は、思いを巡らし、敏夫が通勤で使っていたスクーターをトラックに乗せ、今度は美津子も一緒に家を出た。 途中瀕死の敏夫が意識を取り戻し、命乞いしたのに、美津子は委細かまわず、石や棍棒で殴りつけ、今度は本当に殺した。
そして、適当な場所と考えた橋のたもとに、スクーターと敏夫を置き去りにして、3人は家に戻った。
美津子の家に戻った3人は前祝いと称して祝杯を挙げている。そのとき、何のためらいも見せずに、酒を呑み、笑顔を見せる美津子と健三に、自責の念に駆られていた俊次は恐怖ににた感情を抱いている。
2人はそのとき酔っぱらって、セックスを始め、俊次も誘って3Pをやろうと言い出している。もっとも俊次は断ってその場を後にする。
警察の捜査も進まず、一ケ月が過ぎた。美津子は傷心の未亡人を演じ続けたが、犯人が分からない内は保険金も下りなかった。
そんなとき、金に困り果てた俊次が窃盗事件を起こし、警察に逮捕されると、あっさりと敏夫殺しを自白してしまった。
云うまでもなく直ぐに美津子と健三も逮捕された。
出演者:
監督:
北沢幸雄
上映期間:
2019/02/23 - 2019/03/01
上映時刻:
ジャンル:
シアター:
芝草美津子はその町では資産家で土地持ちの夫、敏夫の嫁になって一年あまりがすぎようとしていた。
美津子の友達からは玉の輿に乗ったとうらやましがられ、彼女自身も結婚と恋愛は別と考えていたから、まじめ一方で面白味に欠ける男でも我慢して結婚生活を続けようと考えていた。
ところが半年ほど結婚生活を送ってその退屈さがどうにも我慢ができなくなってきた。勤め先の営林署と自宅を往復するだけの夫。家に帰ってくれば酒も呑まずに食事をして10時には床についてしまう夫。
欲求不満の最大の原因は、そんなまじめ亭主のセックスだった。セックス好きの美津子は毎日でも欲しい方なのだが、夫は至って淡泊な方で、新婚当初から週に一回、ややもすると一月に数回になることもあった。
結婚から半年経って、美津子は結婚前に働いていたスナックのホステスにアルバイトで戻ることになる。他人に指図することのできない気弱な夫はこのときも不満一つ云っていない。このことが後に重大な悲劇をもたらすことになろうとは、そのときは考えもしなかったのだ。
ホステスに戻った美津子は俄然生き生きとなった。生来水商売が向いている女なのかもしれない。
夫との11時には家に戻るという約束も次第に守られなくなり、酔って午前様で帰る夜も多くなってきた。
スナックのママ、酒田晴美は、そんな美津子をせっかく結婚できたのにとたしなめるのだが、美津子は相手にしない。
もっとも晴美は金のある客となら誰とでも寝るような女で、客あしらいの上手な美津子を本気で辞めさせたりはしない。むしろうまく使おうと考えていた。
美津子がスナックの常連の小西健三と親しくしている。肉体労働者の彼はいかにもセックスが凄そうだ。ただならぬ関係になりかねないと察した古株の順子は、晴美に対し自分の男を寝取られてはならないと、美津子に冷たく当たるのだった。しかし、強いのは美津子の方である。
健三と美津子が関係を持つのはそう時間がかからなかった。
健三のセックスは美津子が考えていたとおり、すばらしいものだった。美津子はすっかり小西に入れあげた。そして健三もまた、美津子のようなあけすけで激しい女は初めてだったから、人妻と知りながらも夢中になり、自分だけの女にしたいと思うようになった。
一方、美津子と敏夫の間は日々冷め切っていった。
ある夜、いつものように激しいセックスの後、美津子は健三に夫殺しを持ちかけた。美津子は、あんただけの女になりたい、それにうまくいけば夫の財産と、掛けている生命保険金5千万も手に入る、と健三をたきつけた。
あっさり引き受けた健三は、兄の俊次にも手伝わせることにした。俊次はそのとき、経営していた会社がうまくいかず、借金で首が回らなくなっていたのだ。山分けで2千5百万、俊次も簡単に引き受けた。
数日後、兄弟は美津子の家を訪ね、敏夫に、山林がむやみに伐採されているから一緒に見に行って欲しいと誘い出した。
健三が運転する小型トラックの後部座席に敏夫と俊次が乗り込み、三人は山へ向かった。人気のないところへさしかかったところで、俊次が隠し持っていた石で敏夫に
殴りかかった。ぐったりとした敏夫を、二人は交通事故に見せかけて捨てるつもりでいたのだが、適当な揚所が見つからず、いったん美津子の待つ家に戻った。
二人を出迎えた美津子は、思いを巡らし、敏夫が通勤で使っていたスクーターをトラックに乗せ、今度は美津子も一緒に家を出た。 途中瀕死の敏夫が意識を取り戻し、命乞いしたのに、美津子は委細かまわず、石や棍棒で殴りつけ、今度は本当に殺した。
そして、適当な場所と考えた橋のたもとに、スクーターと敏夫を置き去りにして、3人は家に戻った。
美津子の家に戻った3人は前祝いと称して祝杯を挙げている。そのとき、何のためらいも見せずに、酒を呑み、笑顔を見せる美津子と健三に、自責の念に駆られていた俊次は恐怖ににた感情を抱いている。
2人はそのとき酔っぱらって、セックスを始め、俊次も誘って3Pをやろうと言い出している。もっとも俊次は断ってその場を後にする。
警察の捜査も進まず、一ケ月が過ぎた。美津子は傷心の未亡人を演じ続けたが、犯人が分からない内は保険金も下りなかった。
そんなとき、金に困り果てた俊次が窃盗事件を起こし、警察に逮捕されると、あっさりと敏夫殺しを自白してしまった。
云うまでもなく直ぐに美津子と健三も逮捕された。