そんな情勢の中、厳しい取り締まりをかいくぐり、痴漢は減らずに存在していた。サラリーマンの比丘人が女の股間を弄び、女性器の中へ手を入れた瞬間、彼の指は鋭利な物で切断されていた。被害者を装っていた痴族ハンター・狼牙。右手にはウルヴァリンの鉤爪に似た金属製の刃物を装着している。「処罰執行!」と彼女の声が高らかに響いた。比丘人の傍らで、痴漢の美人局をしていた詩音とロザリ夫がそれを見つめる。ロザリ夫は痴族ハンターへの驚愕と憧れが宿り、詩音は過去に比丘人と顔を合わせていたことを思い出した。
痴族ハンターが現場を押さえれば、触れた場合は指の第一関節、挿入した場合は入れた箇所までを切断される。そんな痴族狩りが行われていても、脳細胞から変質した痴族は治まりを見せず、徹底的な強権的弾圧が行われた…。