春画夫婦の秘かな楽しみ

  • 2019/01/05
出演者:
今野由愛
倖田李梨
瀬戸恵子
監督:
坂本太
上映期間:
2019/01/09 - 2019/01/15
上映時刻:
10:00~
ジャンル:
シアター:
閑静な住宅街にある和風創りの古めかしい邸宅。桂木慎介の家。
 深夜、一人寝床についている後妻の美佐代。寝付けない。夫の慎介はまだ寝間にやってこない。火照った体を持て余す若い新妻だ。美佐代な床を抜け出すと夫のところへ。
 慎介の仕事部屋には、まだこうこうと明かりがついている。その下で筆を走らせる慎介がいる。慎介が描いているのは美人画の錦絵だ。美佐代は夫を誘うが「先に休みなさい。明日までに仕上げなくてはいけないんだ。太田黒がとりに来るからね」とつれない態度。仕方なく集佐代は浴室に向かい、シャワーで火照った体を冷やすが、ついつい寂しさのあまり自慰を始めた…。
 翌朝、内弟子の学生・樫山に朝食を食べさせ、学校に送り出すと、美佐代は仕事部屋で寝ている慎介を起こす。仕上がった錦絵を見て微笑む美佳代。「やはりこの人の才能は本物だ」と思う。昼過ぎに画商の太田黒がやって来た。慎介の大事なスポンサーで五十過ぎの太田黒は、美佐代をその内側まで見透かすように助平そうに見つめる。その腰つきを、美佐代はどうしても好きになれずにいる。慎介は太田黒に仕上げたばかりの錦絵を見せる。すると太田黒は「今どき、この手の絵はなかなか売れない。約束の代金は払うが、これからは枕絵を描いてくれないか。借金も大分溜まっていることだし、ここらでひとつ売れる絵を描いてくれ」と頼み、参考資料として春画画集を置いて帰った。
 そんなある日、美佐代は兄嫁の綾子から呼び出しを受ける。久しぶりに会った綾子は美佐代の暮らしぶりを伺うが、美佐代は意地で「心配しないで、うまくやっているわ。幸せよ」と言い張る。綾子はそんな美佐代の言葉に疑念を露わにして、慎介の悪口を言ってニ人は別れる。美佐代は綾子に女として敵意を感じた。
 内弟子の樫山が若いモデル数人を連れてやってきた。樫山はモデルたちに痴態なポーズを取らせる。その露わな姿を詳細に写生する慎介。憤介は仕上げた単体春画を太田黒に見せる。大田黒はその細やかな筆遣いに満足しながらも、「単体よりも濃厚なまぐあい図のリアルな奴がいい。風俗上がりのモデルを紹介するから、ぜひ頼む」と言う。帰り際、太田黒は美佐代に好色そうな目つきで卑猥な冗談を言って帰る。愛想笑いで見送る美佐代。
 樫山が玄関先を掃除していると、和服姿の生意気そうな若い女・紅子がやって来て「先生は居るかしら」と尋ねる。紅子は樫山を家の使用人か手伝いのように見下す。紅子は慎介に会って初めて、自分が太田黒から紹介されたモデルであることを名乗る。
 憤介の命令で、樫山が紅子の相手をさせられることになる。樫山はこの時とばかりに紅子を激しく責め立てた。慎介の見ている前で、樫山に犯される紅子。慎介は筆を手にして犯されてよがり出す女・紅子の痴態を写生していく。
 その夜、仕上げに取り掛かる慎介。美佐代が誘いに来るが「先に休みなさい。今夜は、これを仕上げるから」とまたしてもつれない。慎介の筆先に描かれている濃厚な枕絵。それを見てゾクッと感じる美佐代。あまりにも生々しいのだ。美佐代は堪らず、寝床でバイブを使って自慰を始める。そのあえぎ声を聞きつけた内弟子の樫山が襖の隙間から、寝間を覗く。そこに展開される妖艶な生々しい美佐代の痴態。樫山は喉を鳴らして自分の一物を擦り出す。その姿をトイレから出て乗た慎介が、偶然見つけてしまう。美佐代の痴態に誘われて興奮する樫山。慎介にある企てが芽生えた。
 公園を散歩する師とその弟子。慎介は樫山にある企てを打ち明けた。驚く樫山に慎介は言う。「俺は売れる画家になりたい。俺の新しい枕絵のためにやってくれ」そう言われて、樫山は領いた。かいがいしく仕事部屋の掃除をしている美佐代。すると音もなく樫山が現れて、背後から襲い掛かる。必死に抵抗する美佐代。「あなた、助けて」執拗に襲い掛かる樫山。すると隣室の襖が開いて、筆を構えた慎介が「続けろ、樫山!」と叫んだ。驚く美佐代。「許せ、美佐代。これも芸術のためだ」その青葉を聴いて、体から力が抜けて行く美佐代だった。多年の思いを一気にぶつける樫山。その濃厚な愛撫にもだえよがる美佐代であった。その姿を冷たい眼差しで見つめて描く慎介。
 深夜、仕上げにかかる慎介が居る。その真剣な眼差しは、もはや誰も寄せ付けない。目を見張る生々しい春画の誕生だ。
 出来上がったニ枚の春画を見て、大いに満足する太田黒。その一枚のモデルが美佐代であることは歴然としている。太田黒は「もう一枚、今度はこのモデルと俺との絡みを描いてくれ。そうしたら今までの借金は棒引きにしても良いぞ」と言い出す。考え込む槙介だった。
 その夜、慎介は寝床の中で太田黒の意向を美佐代に伝えた。黙って頷く美佐代だった。
 慎介の目の前で太田黒に抱かれる美佐代。それを冷たく見据えて筆を走らす慎介。太田黒の執拗な愛撫にもだえて果てる哀れな新妻。醜男が美女を犯す、一風変わったエロスが漂う猟奇的な枕絵が完成する。
 その夜、風呂上りの美佐代は綾子に電話して「相談したいことがあるから、明日、家に来て」と告げた。そこにやって来た樫山に何事か言いつける美佐代だった。
 翌日、綾子が和服姿でやって来た。美佐代は客間に綾子を案内すると部屋から出て行く。すると突然樫山が現れて、綾子に襲い掛かる。隣室では、美佐代が慎介に兄嫁の犯される姿を描くように強く命じた。その剣幕に押されて筆を執る慎介。襖の隙間から、樫山に犯される綾子の痴態を写生する慎介。それを冷ややかに見守る美佐代だった。
 その夜、慎介がその絵の仕上げにかかっていた。その頃、一人静かに家から出て行く美佐代の姿がそこにあった。