したがり家政婦 尽くします

  • 2018/12/08
出演者:
柿沼ゆう子
藤谷あやか
風間今日子
監督:
新田栄
上映期間:
2018/12/15 - 2018/12/21
上映時刻:
10:00~
ジャンル:
シアター:
満彦と毯子が絡み合っている。満彦は、年の離れた妻を喜ばせようとねちっこく愛撫を繰り返す。だが、肝心のところで満彦の逸物はどうしても立たない。自信をなくす満彦に毯子は、「あなた、心配しないで。ゆっくり治していきましょ」と優しく語りかけるのであった。
 「大変だろうから、家政婦さんでも雇いなさい」満彦がそう言って出した家政婦募集の広告を見たひとみは、面接を受ける為に宮本家に向かっていた。作家志望の俊夫はなんとかエロ小説で食扶持をつないでるだけで殆ど稼ぎらしい稼ぎもなく、勿論結婚資金はおろか生活資金だってない状態。そこで、ひとみはふたりの結婚及び生活資金の足しになればと比較的割のいい家政婦の仕事を探していたのだが、ラッキーなことに有名作家の宮本満彦の家の広告を発見したのだ。お金にもなるし、何より作家の家で働けば俊夫の為にもなるかもしれない。
 面接でひとみと会った毯子は、採用を即決した。「しっかりやってくれそうな、よさそうな人だわ」一方、ひとみは自分より若い女が豪華な暮らしをしていることにちょっぴり悔しい思いもしたが、そんなこと言っていられない。宮本家で働くことになる。採用が決まったひとみは、住み込みで家事全般を任せられるも、満彦の創作活動だけは邪魔しないで欲しいと強く言われる。
 翌日から、ひとみの家政婦生活が始まった。掃除や洗濯、買い物に炊事をこなしながら、しかしひとみは興味のアンテナを最大限に広げていた。「何か俊夫の為になることを吸収して帰らなくっちゃ」そんな彼女の触覚をまず刺激したのが、毯子の行動だった。彼女は若いながらも貞淑な妻に見えて、でも実はやっぱり昼日中から編集者(単なる愛人にしか見えない)と名乗る池田とプールサイドでいちゃついたり、と陰ではヤングパワーを炸裂させていた。
 そんなある日、ひとみは毯子の池田との情事を目撃してしまう。白昼堂々と、あられもない姿でお互いの身体を貪り合う二人の姿に、ひとみの視線は釘づけ状態。若いくせにやることは結構一人前で、しかもバイブやなんやらを使いまくって、「そんなプレイ、俊夫にしてもらったことない!」と羨ましく思ってしまうのであった。
 その夜、ひとみは俊夫へ電話を入れた。「やっぱりあるのよ、奥様と若きツバメの情事って。ね、これって小説のネタにならない?」俊夫は、ひとみの話を聞きながら、しっかりメモを取っていた。有名作家の隠された生活。スキャンダラスな暴露小説が書けるかもしれない。ふたりは、興奮しながら深夜まで話し続けた。だがその時、ひとみは自室の壁にかかった面の目が動いたことには気づくよしもなかった。(壁の中にいた毯子は、リダイアルで俊夫の番号をつきとめる、そして一本の電話)(亮子へ)かけた。